●第3回・T-MED政経文化塾論説

新年は天皇即位、改元。起爆性を含む画期的な年

「あらゆる分野で新しい流れ」
平成31年(2019年)が、時代を画する年であることをは自明である。
2月24日に今上・平成天皇の即位30年の記念式典が挙行される。4月30日に平成天皇は生前退位し、5月1日に皇太子さまが新天皇として即位される。

算命学の中村嘉男・高尾学館校長が、簡潔に展望した。
「元号が変わると日本国と国民の運勢が一気に変わる。すると芸術においてもファッション、飲食、音楽などいろいろな分野で新しい流れが始まる。そしてこの年には庶民に受ける内容のものが大ヒットする。また、景気が上向き、就職率も高まる。とりわけ若者に元気が出る。さらに若者の中でも女性の運気が高まる」

新天皇の即位という大イベントを除いて、新年は本質的にどういう年か。例によって60年周期の干支学と50周年周期の算命学を組み合わせ、複眼的に考察する。
平成31年は己亥(コガイ、つちのと・い)である。己は十干の6番目。五行では土に当たる。安岡正篤は「千支の活学」で説明している。

「前年の戊(つちのえ)は茂と同義で葉が茂って紛争と衰弱を意味したから、己はその後を受けて、紛れを解くために筋道をはっきり通すことである。己は紀の字の省略であり、紀は糸筋を通す意味だ」

また次の説明も
「己は物が形を曲げて縮まった形で、外物に対して内なる自身、つまり『おのれ』を表す。論語に『己に克って例に復(かえ)るのが仁である』、中庸に『己を正して人に求めなければ怨はない』とあるのはこの用法だ」
次に亥(ガイ・いのしし)とは何か。一般的には次のように説明される。

「亥は方角で北北西、暦の上では10月。冬の始めである。10月は植物の果実が硬い核を形成する。亥は核であり、エネルギーを凝縮、蓄積している様子である」

安岡正篤が論じている。
「亥は核と同じ。『何事かを生もうとしている』起爆性を含んでいる。亥の年は、起爆性を孕む年だ」
また次の指摘も興味深い。

「古代人が亥をいのししに当てたのは当たっている。猪は起爆性を持っている。森や野の茂みから突如として飛び出し、無茶苦茶に田畑を荒らす。亥年は何が発生するかわからない。しかもそれは起爆的な発生である」
60年前の己亥は昭和34年(1959)で吉凶こもごも大変な年だった。

4月に皇太子(現天皇)と美智子さまの結婚式でミッチーブーム。9月に岸信介内閣のもとで安保改定論争と騒動が起き、11月には全学連が国会に乱入。10月には社会党が分裂し、翌年1月に西尾末広委員長の民社党が発足する。一方で、経済成長が進み、「岩戸景気」と呼ばれた。

国土建設も進み、2月には黒部トンネルが貫通、7月には紀勢線が完成した。
ひどい災害が起きた。9月の伊勢湾台風は死者、行方不明者が5000人を超え、台風被害の最悪を記録した。大正12年(1923)の関東大震災も亥年だった。ちなみにこの年にはソ連が誕生している。

「永田町社稷会」主宰 鈴木棟一氏より